疾患と薬/薬の開発シリーズについて
ヒトの生体内は約10万種類の「タンパク質」が役割分担することで制御されており、各タンパク質の異常により病気(疾患)が引き起こされます。このシリーズではそのことに着目して、薬とはいったいどういうものなのか?そして薬はどのように開発されているのか?について主に解説しています。
全体像の把握のために
●復習回として途中で書き直したものですが、こちらをまず読んでいただくと、全体像が分かるかと思います。最後に「まとめ」がありますので、そこだけでも是非読んでみてください。
・【復習回】疾患と薬 [★](初めて読まれる方歓迎)
リストと解説
●疾患をウイルスや細菌などによる「外的要因」と、それ以外(高血圧やリウマチ、がんなど)の「内的要因」によるものに分類し、いずれもタンパク質が薬の標的になることを説明しています。
・疾患(病気)の原因と薬の標的 [★~★★]
●今後の話で必須となる「DNA」、「RNA」、「タンパク質」、「セントラルドグマ」などについて解説しています。
・DNA⇒RNA⇒タンパク質(用語解説) [★~★★]
●外的要因であるウイルスに対する薬について、どのようなものが薬になるのか?、ウイルスに対する薬はどのような着眼点で開発されているのか?、について2回にわたり説明しています。
・ウイルスを標的とした薬の開発-① [★~★★]
・ウイルスを標的とした薬の開発-②(タンパク質の構造の観点から) [★~★★]
●前回の2回で説明した着眼点を踏まえ、薬の候補を実験で見つける方法について3回にわたり説明しています。
・試験管レベルの実験で薬になりそうなものを見つける [★~★★]
・試験管レベルの実験で薬になりそうなものを見つける-② [★~★★]
・試験管レベルの実験で薬になりそうなものを見つける-③ [★~★★]
●外的要因である細菌に対する薬について、どのような着眼点で開発されているのか?、について説明しています。
・細菌を標的とした薬の開発 [★~★★]
●まず、内的要因による疾患はどのように生じるのかについて説明した後、「高血圧」を例にとって内的要因に対する薬の着眼点について説明しています。
・内的因子による疾患に対する薬の開発-① [★~★★]
ここで、話を少しずつ拡張していくため、前回の「高血圧」の話をベースに以下の話題について説明を加えています。
・パックマンとパックマンではないタンパク質 [★~★★]
・創薬ターゲット分子 [★~★★]
内的要因に対するもう1つの疾患として、「リウマチ」を例にとり、考え方はこれまでと同様「疾患に関与するタンパク質の機能を抑制する物質が薬になる」ことを2回にわたり説明しています。
(少し難易度が高い記事となっています。低分子医薬品に加えて、ここで抗体医薬品の話が出てきます)
・内的因子による疾患に対する薬の開発-②(リウマチ編 1回目)[★~★★]
・内的因子による疾患に対する薬の開発-②(リウマチ編 2回目)[★~★★]
前回のリウマチの話にでてきた「抗体医薬品」について補足するため、「低分子医薬品と抗体医薬品の違い」について整理しています。
・低分子医薬品と抗体医薬品 [★~★★]
●ここまで、薬を開発するうえでの着眼点について説明してきましたが、実際にどのように薬は開発されていくのか?についてもう1歩踏み込んで説明しています。
薬の候補をみつける手法について、薬の構造の類似性による探索方法や、タンパク質の立体構造を利用した探索方法などを含めて説明しています。
・パックマンを阻害する薬をみつける [★~★★]
薬の開発の全体の流れについて、創薬ターゲットの探索~臨床試験までの流れを説明しています。
・薬の開発の全体的な流れ [★~★★]
●これまでタンパク質を標的とした薬に開発について解説してきましたが、実はそれ以外も少しあるということで、「タンパク質を標的としていない薬」について2回にわたり説明しました。2回目はやや難しい記事ですが、「アプタマー」、「microRNAを標的とした薬の開発」といった今後の発展が期待される話を取りあげました。
・タンパク質を標的としていない薬① [★~★★]
・タンパク質を標的としていない薬②(アプタマー、microRNAを標的とした薬) [★~★★★]
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